日本政策金融公庫の融資申込書の注意点
日本政策金融公庫は一般の金融機関でお金を借りることができない人のために政府がつくった金融機関という側面もあります。ただし、現在ではアベノミクスの影響もあり、民間の金融機関が融資できないような多額の金額でかつ、非常に低い金利での資金調達も可能です。
起業したての会社や個人事業主、銀行でお金を借りることが出来ない中小企業の強い味方です。しかし金利も低く、比較的審査も通りやすいと言われているわりになかなか審査に通らないのが現実です。
ではいったいなぜ融資を断られるのでしょうか?
それは政府系金融機関ということで審査に向けてしっかりと対策を取らないことにあります。審査は融資申込書を書くことから始まっていることを忘れてはいけません。
今回は日本政策金融公庫の融資申込書の注意点について中心にご説明させて頂きます。
目次
日本政策金融公庫の融資申込書の基本的な注意点
日本政策金融公庫の融資申込書を記入する際に、ミスや記入漏れ、誤字脱字に気を付けましょう。これはもう社会人の常識なのですが、そのような基本的な部分がとても大切になります。
お金を貸す側としてはお金を確実に返済してくれる人が誠実だと認識しますし、誤字脱字などがないような良識ある個人や企業にお金を貸したいものです。提出する前に何度か見直しましょう。
私が銀行で融資の審査の仕事に携わっていた時にも借入申込人の方の融資申込書に誤字脱字があった時は、「この会社お金をちゃんと返済できるのだろうか」と感じたことがあります。また、他の同僚もそのような点を気にしている者もいたので、基本的だからこそ注意して下さいね。
創業計画書にも注意が必要
次に創業計画書です。
お金を実際に貸してくれるかどうかはこの創業計画書にかかっていると言っても過言ではありません。融資申込書の中でも、他の申込書類よりもまずは創業計画書の対策を取らなければなりません。
創業計画書の記入の3つのポイント
①会社概要について
まずは創業の動機、会社の現状、他の金融機関からの借り入れ状況などをしっかりと把握して記入しましょう。これは事業を行う人とっては当たり前のことですが案外現状を把握していない人も多いものです。
ちなみに、社名の由来なども聞かれるかもしれません。
私が勤務していた銀行では、会社の名前が横文字(所謂カタカナとか英語)である会社はお金が返って来ない可能性が高いという通説がありました(とても古い考え方だと思いますが)。
日本政策金融公庫がどうかはハッキリ分かりませんが、社名の由来を含めて会社に関することはどのような事でも答えられるようにしましょう。
②資金使途
つぎに必要な資金額と調達方法です。借りたお金を設備投資(パソコンの購入や会社の備品など)に充てる場合は必ず見積書を添付しましょう。正確な金額を記入して必要な資金額と調達方法の合計金額は同じにすることを忘れずにして下さいね。
③事業計画
事業の見通しというのは簡単に言うと創業当初から軌道に乗った後の損益計算書のことです。この計算書の利益の部分を毎月の返済にあてるということです。
つまり利益の項目の部分がプラスでないとお金は貸してもらえません。ただし、いくら数字がプラスでもその数字の根拠を説明できなければなりません。
日本政策金融公庫に融資申込書を提出した後に面談する場合、だれに聞かれても答えられるように頭の中に叩き込んでおきましょう。
日本政策金融公庫の融資申込書で不明な点はヒアリングしましょう
日本政策金融公庫がお金を貸すかどうかを審査するにあたり、融資申込書を提出することは面談をしていない段階においてお金をきちんと返済してくれるのかどうかを判断する大切なものであるということを覚えておきましょう。
今回のポイントや注意点ですが、説明が不行き届きな部分があったかもしれません。
もし、ご不明な点などがあれば融資申込書の疑問や質問は最寄りの支店に問い合わせると丁寧に答えてくれます。申込書は記入量も多いですし融資が受けられるかどうかが決まる大切な書類になります。面談に向けて念入りに作成しましょう。