建設業の資金繰りを改善するために行うべきこととは?
建設業を営んでいらっしゃる方は資金繰りに悩まれていらっしゃる方が多いです。
建物の工期はある程度長い期間に亘りますが、その期間内に何度か支払ってくれるような資金計画ならまだしも、工事完了後に入金されるような場合は資金不足に陥ってしまう場合があるからです。
建設業の方が資金繰りを改善するために行った方が良いことについてご説明します。
建設業の経営者の悩み
アベノミクスや東京オリンピック決定に伴う建設ラッシュの影響で建設業は景気が良いです。私の知人で建設業を営んでいらっしゃる方も高級車を購入したというような話を人伝いに聞く機会もあります。
一方で不動産融資がバブル時期を上回ったというようなニュースを最近見ました。少し異常なのではないかな?と個人的には感じていますが・・・。
ただ、現在景気が良い建設業が多い中でも、地場の工務店などは資金繰りが以前と同様に厳しく改善が必要な方もいらっしゃいます。
そんな建設業を営む方たちの悩みを私が以前銀行員として建設会社の方たちとお付き合いがあった経験や最近の実情をもとに少しご紹介します。
「工事代金の支払が遅れる」
「東京オリンピックの建設ラッシュのせいで人手不足。人材確保のためには多額の労務費が必要で資金繰りが厳しくなる。」
「建設業の商慣習として現金の他に手形での決済が多く、現金化されるまでの時間がかかって資金繰りが厳しい。手形割引をしたら手数料を銀行に払わなければいけない・・・」
「施主の注文が変更され対応をし工期が長くなってしまっており、入金予定が見えず資金繰りが悪化する」
「工事物件周辺からのクレームで工事が中断している」
などなど様々です。
東京オリンピックの影響で地方は人材不足です。地場工務店は実は社長が1人で社員が2~3人で、それ以外の大工さんは外注するというケースが多いです。
そのような場合、やはり労務費が多額に必要になってしまいます。建設ラッシュで人件費が高騰している影響を受け、資金不足となり資金繰りが厳しくなる建設業者さんが多いのです。
※この記事をご覧の方はこちらの記事(建設業の経営者必見!資金繰りの計画を組み立てる考え方とは?)もご覧頂いています。
建設業者が資金繰りを改善するために行うべきこと
資金繰りの改善方法についてお伝えします。
1.事業計画書を作成し収支を把握した上で金融機関からの資金調達を検討する
2.増資を検討する
3.無駄な経費を削減する
4.金融機関から断られた場合の資金調達方法を把握する
以上のような方法を取ることで、建設業者さんの資金繰りは改善されます。1つずつ解説します。
◯事業計画書と資金計画を作成し金融機関から資金調達をする
金融機関からの資金調達をするためには事業計画書や資金計画書が必要です。中には作成されたことが無い事業者さんもいらっしゃるかもしれません。
どのような資料を作成すればよいのかご不明な建設業者さんは文章の雛形などがネット上にもありますので、探されてみてください。
毎月の資金繰り表を作る上で必要な項目だけこちらでご紹介します。
・売上高
・原価(労務費・材料費・製造経費・外注費)
・在庫残高
・前年売上高
・前期から繰り越す手元資金(現預金・有価証券等)・・・ア
◆経常収入(A)
・現金売上
・売掛金現金回収
・売掛金手形回収
・取立手形入金
・手形割引
◆経常支出(B)
・現金仕入
・買掛金現金決済
・支払手形決済
・人件費
・その他経費
・支払利息割引料
※経常収支=A-B・・・イ
◆経常外収支
・その他収入(C)
・その他支出(法人税・決算資金・設備支払等)(D)
※経常外収支=C-D・・・ウ
◆財務収支
・借入金(E)
・借入金返済(F)
※財務収支=E-F・・・エ
ア+イ+ウ+エ=翌月への繰越
◯増資を検討する
株主を説得出来るだけの材料があれば増資を検討しましょう。新しい株主を見つけるためにも、資金繰り表や事業計画書は必要です。
増資が出来れば現金が増加しますので資金繰りは改善されるはずです。
◯無駄な経費を削減する
製造原価では出費を抑えられない面があるでしょうから、販管費などの部分で削減できる経費は削減しましょう。
具体的には交際費・会議費などの部分になるでしょう。そこまで経費削減のインパクトにはならなさそうなのが恐縮ですが。
◯金融機関から断られた場合の資金調達方法を検討する
仮に金融機関から資金調達が出来なかった場合、その他の資金調達方法を探しておきましょう。
ビジネスローンやファクタリングを具体的に検討することになるでしょう。
期間限定なのでいつまで続くか不明ですが45日間無利息のキャンペーンを行っているビジネスローン会社などもあります。
また、銀行融資やビジネスローンに断れれてしまってもファクタリングであれば審査に通過する事例は数多くあります。何故なら、ファクタリングで重要になるのは売掛先企業の財務状況だからです。
※以下動画でファクタリングについて詳しく説明しておりますので、興味があれば御覧ください。
実際にファクタリングを検討してみようという方は、まず、ファクタリングを実際に利用できるかどうか「資金調達プロ」というサイト(動画内でも紹介しています)で確認しましょう。
資金調達プロは今まで1万社以上の利用実績がある信頼できるファクタリング会社紹介サイトです。
そもそも無料ですので、試してみるのも悪くないかと思います。
今回ご紹介した方法で建設業の方が何かしらの方法で資金繰りを改善されることをお祈りしております。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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