日本政策金融公庫との金利交渉を成功させる方法とポイント
これから新たに事業を始めたい方や事業を拡大したい方、個人事業主の方にとって「資金の調達」は非常に大きな問題になりますよね。自己資金が潤沢な方以外の方は金融機関からの借り入れを申込むと思います。
融資の金利の数字の差は一見小さなものに見えますが長期間にわたるため、最終的には大きな違いになります。
少しでも事業の資金ぶりを良くするためには金利交渉はかかせません。今回は日本政策金融公庫で少しでも金利を下げたい人に向けて金利交渉を成功させる方法とポイントをご説明させて頂きます。

日本政策金融公庫の金利とは?
日本政策金融公庫とは100%日本政府が出資する政策金融公庫です。そのため、その時々の政権の方針によって融資姿勢が微妙に変化します。
アベノミクス体制の現在(2016年9月)では不動産向けの融資などが非常に低金利で調達できます。
一般の貸付から中小企業向けの貸付、農林水産業などへの貸付が主になります。金利は他の金融機関よりも低金利ですが一定の条件をクリアすることにより金利交渉で更に金利を下げることができます。では一定の条件とは一体何でしょうか。ご説明させて頂きます。
金利を下げることのできる条件
日本政策金融公庫の金利は通常は0.6~2.3%に設定されています。融資の種類によっては金利が固定されている物もありますがそれ以外はその時の金利情勢や以下の3点によって一人一人金利は違ってきます。ではその3点とは一体何でしょうか?
金利交渉の3つのポイント
日本政策金融公庫の金利交渉の3つのポイントは・・・
・組合に入るかどうか
・担保の有無
・返済期間
以上の3点が日本政策金融公庫で金利を下げるための金利交渉でのポイントになります。ではこの3点がどのようになれば金利を下げられるかを見ていきましょう。
金利交渉のポイント
まず大前提として日本政策金融公庫やそれ以外の金融機関はこちらから提案しない限り金利交渉で金利を下げると敢えて勧めてくることはありません。相手方は金利の維持を望んでいることを知っておきましょう。ではまず上から順番に見ていきましょう。
起業や開店する人がお金を借りる場合、その分野の組合に入っているかどうかが金利に大きな影響を及ぼします。この場合、組合に入っている場合、金利交渉で1%ほど金利を下げることができるようです。
次に担保の有無とその資産価値です。
金利は融資の額と預ける担保の評価額の割合で金利を下げることができます。日本政策金融公庫では不動産による担保が9割ほどを占めていて自宅や両親の自宅、不動産なども担保にすることができます。この担保の額が大きいほど金利交渉で金利を下げることができます。
最後に期間です。期間は返済期間が短いほど金利が下がり、長いほど金利が上がる傾向にあります。金利を抑えたい場合はなるべく返済期間を短くすると良いでしょう。
最後に
日本政策金融公庫の金利交渉のポイントがお分かりになられたでしょうか?皆様の一助なれば幸いです。
ちなみに、私が経営している不動産賃貸業で、物件の改修工事を近々行います。その工事は1,000万円以上の費用が必要です。その資金は日本政策金融公庫から調達をします。
金利は0.3%ほどです。理由としては、今回ご説明したポイントの1つである「担保の有無」に関係します。もちろん担保はあります。そして、担保評価が良いことも挙げられるかと考えています。
それ以外に金利交渉を成功させる大きなポイントがあります。それは以下の様な書類を提出することです。
こちらの書類は耐震強化をするために投資計画をしている旨の計画書です。書式はどこからダウンロードしたのか失念してしまいましたが、日本政策金融公庫の担当者に聞けば回答してくれるはずです。
昨今、東日本大震災だけではなく熊本地震なども発生しました。その影響から、耐震強化のために行う物件の補修工事に必要な資金は金利が著しく低くなります。不動産だけではなく、機械の転倒防止などのために必要な設備購入などについても、低金利の対象となっています。
「ただ単に金利を安くして欲しい」という交渉は誰でも出来ますが、日本政策金融公庫は資金使途・担保の有無・担保評価額などによって金利がハッキリ決まっています。そのため、地方銀行などへの交渉とは異なった方法を考える必要があります。
私は上記のような書類を提出することで金利0.3%で日本政策金融公庫から資金調達を行えました。日本政策金融公庫の担当者に必ず金利を低くするために提出できる制度があるかヒアリングして下さい。
私の今回の経験が御参考になれば幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました。
いつもお読み頂きありがとうございます!
タグ:中小企業の経営, 日本政策金融公庫の融資や審査, 融資事例